法人化=節税するため?
法人化(=法人成り)を検討するキッカケで、常に上位にあるのが「節税」です。
節税方法の詳細は、税理士(事務所)による各サイトを参照してもらうとして、簡単にまとめると、
・法人化後の2年間は消費税を払う必要なし
・法人化すれば経費にできる項目が増える
・法人化すれば役員報酬の給与所得控除を活用できる
・出張がある場合は、日当を出せる
などが、主に紹介されている法人化による節税方法です。
個人事業主・フリーランスでは、(経費が増えない限り)、売り上げが増えるにつれて各税金も増えてしまうで、利益500-600万円あたりで法人化を検討し始める人が多いようです。
(ちなみに、利益が200-300万円あたりでも、自分が希望するなら法人化することは誰でもできます)
私も、個人事業主時代に、売上が一気に上がった時期があり、法人化すれば、はじめの2年間は消費税が免除されるなどのメリットも魅力的に感じ、法人成りを決断したわけです。
実際に法人成りした後は、はじめの2年間は予定通り消費税が免除されましたし、税理士から経費を(もちろん合法的に)増やす方法も伝授してもらい、特に初めの2年間は節税も十分できたので、法人成りして良かったと思っています。
個人事業主時代と出ていく金額は変わらない場合も
税理士事務所からの説明では
「XXXもYYYも経費にできるから、払う税金を減らせます!」
のようなセールストークをしてくるわけですが、1つ覚えておくことがあります。それは
「全員が必ずしも、法人化したら、税理士に払う報酬より節税額のほうが多くなるとは限らない」
ということです。
フリーランス時代は、確定申告にかかるお金といえば、会計ソフトか参考書程度です。
しかし、法人化してしまうと、よほど会計事務に精通していない限り、会計事務は税理士に委託するわけです。すると、自然に税理士に払う報酬も固定費として出ていくわけです。
つまり、税金を含めて出ていくお金は、
フリーランス時代=税金のみ
法人化後=税金+税理士報酬
ということになります。
フリーランス時代=税金のみ
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法人化後=税金+税理士報酬
の金額がほぼ同じであれば、金銭的には法人化する意味はあまりありません。
今から法人化を検討している方は、大まかでもいいので計算をしてみて、そこまで出ていくお金が変わらないのであれば、フリーランスのままでもいいわけです。
法人化を検討している人に、
「法人化して節税できても、私たちに払う顧問料や決算代行手数料を考慮すると、その差はあまりないですよ」
と、素直に言ってくれる税理士はあまり多くありません。せっかくの顧客を逃してしまうことになるからです。(もし正直に言ってくれたなら、その税理士はかなり良心的なほうです)
ちなみに私は、法人化前と法人化後の出ていくお金がほぼ同じだった年が何度かありましたが、社長でいたいという見栄?をはじめ、法人として受けられるメリットのほうが大事だと感じているので、これからも(しばらくは)法人のままでいるつもりです。
起きてほしくはないですが、利益がかなり下がってしまい、税理士に毎月顧問料を払う余裕がなくなったしまった場合、個人事業主に戻る「個人成り」をする方法もあります。良心的な税理士さんなら、個人成りに関する情報もいろいろ提供してくれるはずです。